似ている

2016-07-03-18-28-57

本が好きです。文字がほとんどない写真集のような本をパラパラとめくりながら眺めたり、読むのは遅いけれど漢字が少なめで丁寧に書かれた本を読んだりもします。今回、フリーペーパーを作る上で本のデザインの大切さや1ページ、1ページの意味をあらためて考えるよい機会になりました。棚に並んでいる本を取って見直し、その隣の本を見直し・・・その繰り返しです。本当によく考えられていて、何度ため息が出たことか・・・

何気なく並んでいる本の中で、その時にいいなと思う写真やイラストが描かれた本に手を伸ばし、一枚開くと、本の雰囲気が伝わってきて、もう一枚開くと、目をひく写真が今後の展開を期待させ、最終ページに向けて内容が盛り上がり、最後はクールダウンするように落ち着いた気持ちで本を閉じられるようになっている気がしました。

本の大きさや厚さ、写真の量や強弱、手に取った瞬間の紙質、文字の太さや大きさ、書体で伝えたいことの柔らかさが決まったり。そういうものが心に響くと手が動いてしまうんだと。(実際のところはよく分からないけど。)

これって建築と似てると思いました。

建物を見た瞬間の形の鋭さや柔らかさ、建物に入ったときに感じる優しく包まれるような感覚、ソファに腰を落とした時に感じられる心地いい風、居心地…。その場所で滞在する人にその場所の機能を満喫してもらう仕掛け。大きさや形、高さ、寸法、素などを丁寧に決めていく。

人の気持ちを動かすということについて、共通点が多い。そこに意味もある。

建築を作る感覚でフリーペーパーを作ったというところが本音だけれど、フリーペーパーを作る前と後では、少しだけ視野が広く、頭も柔らかくなったと思っています。

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