久しぶりに岐阜の中心部にある柳ヶ瀬に足を運んだら小さな建物が連なっていた一角が更地になった。商店街のアーケードも部分的に取り壊されて、今度は何ができるんだろう。

街がきっちりと規格された工業製品で埋め尽くされていく。ミリ単位で同じ形、同じ表層、同じ手触り。街に余白がないというか隙間がないという感じ。全てを許さない正の空間が生まれているようで、計算され尽くした寸法にはまらないものを除外しているかのよう。

自由な想像を許さず、抜け感もなく、レールが敷かれた街に変貌していくような気がする。

人の手が創り出すものは魅力にあふれていると思っている。微妙な凹凸から温度を感じられたり、思想が感じられたり。人との距離感が優しいと言えるかもしれない。正負や採用除外ではなく、少しぐらい外れてもいいよねという懐の深さのようなものがあると思う。

心のよりどころではないけれど、ホッとできる空間。心地よいと思える距離感。そんな場所がいいなと思っている。

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