
事務所にできるところを探し続けて5件目。今までもマンションっぽいところや貸し事務所、一軒家などを見てきたものの、決め手がなく流してきた。
今回は車で走っているときに偶然シャッターに貼ってあった貼り紙から、この場所が空いている事を知り、連絡を入れさせてもらった。
地元の商店街沿いで場所は本当におもしろい。小学生や中学生、大人になってからも何度か歩いた道沿いだ。商店街は全盛期と比べると店は半分以下に減ってしまっているが、この町では人が歩く数少ない道と言えるかもしれない。
建物の前が本屋さんと薬局屋さんで、設計事務所としては本も注文できる上に、体調が悪くなっても、小腹が空いても買い出しに行ける環境は申し分ない。
が…大きな問題がこの建物にはある。
この建物は居抜き物件ではなく中身はほぼ何もない。ガラッとした空間になっている。正面には扉がなくシャッターしかなく、火の元はもちろん、水回りも屋外にしかない。
場所や室内の大きさは申し分ないものの、事務所として使用できるようにするためには大工さんや建具屋さん、水道屋さんなど、多くの方の手が必要になる。
以前借りていた方は一時期倉庫に使用されていたと聞く。
魅力的であったものの、次を探す必要がありそうだ。