実家の居間に敷いている冬用の絨毯をはがし、夏用の籐の敷物を敷く。敷物を変えるだけで部屋の雰囲気は一変して人は涼しさを感じられる。ライトから放たれる光も乱反射して室内も何となく明るい。
毎年行われる風物詩。
しかし、1匹だけ不満を持つものがいる。実家で飼っている猫のチョロだ。
絨毯であれば自由に寝転べるのだけれど、籐の敷物は苦手で落ち着けず寝転べない。結果的に隣の部屋に敷いている絨毯の方へ避難する。
その中でもお気に入りは扇風機。扇風機の台座に肩を乗せて、ちょっと偉そうに寝転がるのがいいらしい。人から程よい距離をおいていられるこの場所が居場所になっている。扇風機のスイッチを押しに来た人に甘えられるポイント付き。
チョロも、この夏前に満20歳を迎え21年目に入っている。20歳は人の年齢に換算すると96歳となるようで、このまま行くと100歳を超えそう。自分自身でご飯も食べられ、トイレにも行ける。よく寝てよく甘えて、そして、たまにじゃれる。
まだまだ、自分の行きたいところへ歩いていき居場所を探すことができる元気な猫です。